相続後、知らない間に登記がされていた(法定相続登記)
こんにちは。名古屋の事務所で弁護士をしております加藤です。
今回は、最近ドキッとしたことで調べました内容について書いていこうと思います。
ある相続の案件で、長年父から相続した不動産の名義変更をしないまま放置していたところ、法務局から名義変更をするように通知が来たので、手続きを行ってほしいというものでした。
※相続登記については、相続開始日から3年以内(令和6年3月31日以前に相続開始したものについては令和9年3月31日まで)に登記しなければなりません。
ところが、登記情報を調べてみますと既に一部だけ登記がされていました。
一部というのは、相談者だけでなく、他の相続人全員分の登記が法定相続分にしたがって登記がなされていたのでした。
依頼者に確認しても、「そのような登記をした覚えはないし、委任状などを書いて手続代理に同意した覚えもない」とのことでした。
書面を偽造されたのかと思い、調べたところ、法定相続分にしたがった登記について「保存行為」に当たるため、利害関係人がいない場合は、相続人であれば相続人全員分について法定相続分にしたがって登記することができるとのことでした。
参考:法務省民二第538号令和5年3月28日民法等の一部を改正する法律の施行に伴う不動産登記事務の取扱いについて(令和5年4月1日施行関係)(通達)
相談者の母親が登記の手続きを行っていたのではないかということになりました。
本案件については、遺産分割がすでになされて相談者が単独で取得することとなっていましたので、所有権更正の登記手続を行うことで、相談者が単独で相続した内容となるように登記手続を行い、実態と登記の内容が一致するよう進めることとなりました。
このように登記については、細かなルールを見落とすとドキリとする場面が多いですので、都度分からないことが出てきたときには勉強していく必要がある分野だと痛感しました。
本日はここまで。
それでは、また次回に。


